電子負荷装置 PLZ12005WH/PLZ20005WH

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チュートリアル

シーケンス動作

シーケンスは、プログラムとステップで構成されます。プログラムは、ステップの集合体です。ステップは、ステップ1から1つずつ昇順に実行されます。最後のステップが終了すると、そのプログラムの実行が1回終了したことになります。シーケンス終了時の設定値は、最終ステップの設定値になります。

PLZ12005WH/PLZ20005WHでは、最大30個のプログラムが作成できます。すべてのプログラムで使用できる合計ステップ数は最大で10000個です。シーケンスの機能の概要については、付属CD-ROMに収録されているユーザーズマニュアルを参照してください。

ここでは、定電流(CC)モードにおいて下記の条件で動作するシーケンスを作成します。

動作条件

動作モード:CC

プログラム1

プログラム名:PROGRAM1、ループ回数:2

実行 負荷設定値 実行時間 ロード 遷移方法 トリガ出力
ステップ1 8 A 10秒 On Ramp None
ステップ2 6 A 12秒 On Immediate None
ステップ3 0 A 7秒 Off - None
ステップ4 3 A 15秒 On Immediate Trig Out

解説

プログラム1はステップ1~4を実行して、1回目の実行を終了します。もう1度プログラム1が実行されると、このシーケンスは終了です。

このシーケンスをグラフで表すと、次のようになります。

<img src="img/program_tutorial.png" width="600" height="322">

*1: ステップ1の LoadでRampを設定してプログラムを繰り返した場合、ステップ1の開始電流値は常に0 Aになります。

シーケンス作成コマンド例

:FUNC CC '動作モードをCCモードに設定
:PROG:CRE "/PROGRAM1" 'PROGRAM1を作成
:PROG "/PROGRAM1" 'PROGRAM1を選択
:PROG:LOOP 2 'PROGRAM1のループ回数を2に設定
:PROG:STEPS:COUN 4 'PROGRAM1のステップ数を4に設定
:PROG:STEP1:LEV 8A 'ステップ1の設定値を8 Aに設定
:PROG:STEP1:DWEL 10S 'ステップ1の実行時間を10秒に設定
:PROG:STEP1:INP ON 'ステップ1をロードオンに設定
:PROG:STEP1:TRAN RAMP 'ステップ1をRamp遷移に設定
:PROG:STEP2:LEV 6A 'ステップ2の設定値を6 Aに設定
:PROG:STEP2:DWEL 12S 'ステップ2の実行時間を12秒に設定
:PROG:STEP2:INP ON 'ステップ2をロードオンに設定
:PROG:STEP2:TRAN IMM 'ステップ2をImmediate遷移に設定
:PROG:STEP3:DWEL 7S 'ステップ3の実行時間を7秒に設定
:PROG:STEP3:INP OFF 'ステップ3をロードオフに設定
:PROG:STEP4:LEV 3A 'ステップ4の設定値を3 Aに設定
:PROG:STEP4:DWEL 15S 'ステップ4の実行時間を15秒に設定
:PROG:STEP4:INP ON 'ステップ4をロードオンに設定
:PROG:STEP4:TRAN IMM 'ステップ4をImmediate遷移に設定
:PROG:STEP4:TRIG:GEN TRIGOUT 'ステップ4のトリガ出力をTrigger outに設定

シーケンスの実行と停止

下記のコマンドを送信すると、即時にシーケンスが実行されます。

:TRIG:TRAN:SOUR IMM 'トリガソースをIMMに設定
:PROG "/PROGRAM1" 'PROGRAM1を選択
:INIT:TRAN:PROG 'PROGRAM1を開始

途中でシーケンスを停止する場合は、下記のコマンドを送信します。

トリガを使用したシーケンスの実行

シーケンス動作をトリガで同期させることができます。
たとえば、PROGRAM1をソフトウェアトリガで実行させる場合は、トリガソースを BUS に設定します。

:TRIG:TRAN:SOUR BUS 'トリガソースをBUSに設定
:PROG "/PROGRAM1" 'PROGRAM1を選択
:INIT:TRAN:PROG 'シーケンス実行のトリガ待ち状態に移行
*TRG 'ソフトウェアトリガを送信、シーケンス開始

:INIT:TRAN:PROGはTRIGgerサブシステムをIDLE状態からトリガ機能開始(Initiated)状態にします。

このとき:TRIG:TRAN:SOURがIMMであれば、選択されているプログラムですぐにシーケンスが実行されます。
:TRIG:TRAN:SOURがIMM以外であればトリガ待ち(WTG)状態になり、:TRIG:TRAN:SOURで設定したソースの信号を送信すると、選択されているプログラムでシーケンスが実行されます。

シーケンス実行後、またはシーケンスを停止した場合は、TRIGgerサブシステムはIDLE状態に戻ります。

関連情報

トリガ機能の概要

トリガ機能のコマンド一覧

シーケンス機能のコマンド一覧

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コマンドの概要

コマンド(機能別)

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付録

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