電子負荷装置 PLZ12005WH/PLZ20005WH

通信インターフェースマニュアル


 

コマンドの概要

コマンドについて

コントローラ(パソコン)とPLZ12005WH/PLZ20005WHとの間でやりとりする情報を「メッセージ」と呼びます。
PLZ12005WH/PLZ20005WHは、このメッセージにSCPI言語を使用しています。

メッセージには、コンピュータからPLZ12005WH/PLZ20005WHに送信されるコマンド(命令)とPLZ12005WH/PLZ20005WHからコンピュータに送信されるレスポンス(応答)があります。

コマンドの階層

SCPIは、試験・計測装置向けに考案されたASCIIベースのコマンドです。コマンド構造は、SCPIサブシステムの構築ブロックである共通ルートまたはノードを中心に編成されています。コマンドはプログラムヘッダ、パラメータ、欧文句読点を組み合わせて構成されています。

SOURceサブシステムを例に、階層の説明をします。

 

プログラムヘッダ パラメータ ノードの階層
SOUR:   ルートノード
  VOLT 第2レベル
    :PROT 第3レベル
      :STAT <bool> 第4レベル
  PROG 第2レベル
    :SEL 第3レベル
      :REN <string> 第4レベル

上位ノードと下位ノードはコロン(:)で区切られます。

コマンドの記述

本書では、下記のフォーマットでSCPIコマンドを示します。

[:SOURce]:CURRent:SLEWrate {<numeric>|MINimum|MAXimum}

基本的な表記

  • 完全表記と、省略表記が使用できます。
    完全表記(long form): SCPIコマンドのすべての文字を含めた表記。
    省略表記(short form): SCPIコマンドの小文字を省いた表記。
  • 大文字小文字の区別をしません。
    CURRENT、Current、currentは、CURRentの完全表記として受け付けられます。
    CURR、Curr、currはCURRentの省略表記として受け付けられます。
  • プログラムヘッダ部とパラメータ部の間にはスペースが必要です。
  • パラメータが複数ある場合には“,”で連結します。
  • コマンドとコマンドは“;”で連結します。
    VOLTage:PROTection:STATe ON;LOWer 10V
    上記のコマンドは、下記のコマンドを入力するのと同じです。
    VOLTage:PROTection:STATe ON
    VOLTage:PROTection:LOWer 10V
    コロンとセミコロンを一緒に使用すると、異なったサブシステムのコマンドを連結できます。
    TRIGger:ACQuire:SOURce BUS;:INITiate:ACQuire
  • 1行に送信できる文字数は最大128バイトです。

特別な記号

SCPIコマンド内の特別な記号について、下記のように定義します。

  • {}に囲まれて“|”で区切られた文字や数字は、その中の1つを選ぶことを表します。
    {}は実際のプログラムでは記述しないでください。
  • <>は、パラメータを表します。
    <>は実際のプログラムでは記述しないでください。
  • []は、オプションデータを表します。
    省略可能です。省略した場合は、デフォルト値が適用されます。
    []は実際のプログラムでは記述しないでください。

クエリ

装置の設定やステータスを問い合わせることができます。

プログラムヘッダ部の末尾に疑問符「?」を付けます。クエリがパラメータを持つ場合には、疑問符の後にスペースを入れて、その後にパラメータを記述します。

CURRent? MIN

レスポンス

クエリに対するレスポンスです。常にPLZ12005WH/PLZ20005WHからホストコンピュータへ送られるメッセージです。PLZ12005WH/PLZ20005WHのステータスや測定値を、コンピュータに伝えます。

NOTE

2つのクエリを別々の行で送信する場合には、最初の応答を読み取ってから、2行目のクエリを送信してください。

プログラムターミネータ

すべてのコマンドは、有効なターミネータで終了しなければなりません。

RS232CUSBLAN
VXI-11, HiSLIP SCPI-RAW
受信時LFLFまたはEOMLFまたはENDLF
送信時 LF LF+EOM LF+END LF

コマンドストリングを終了すると、パスは必ずルートレベルにリセットされます。

NOTE

CR(ASCII 0x0D)はターミネータではありません。

共通コマンド

IEEE-488.2およびSCPI規格には、リセットや自己診断などの機能用に一連の共通コマンドがあります。これらの共通コマンドは必ず*(アスタリスク)で始まります。1つ、または、複数のパラメータを持っている場合があります。

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セットアップ

コマンドの概要

コマンド(機能別)

コマンド(ABC別)

コマンド(サブシステム別)

レジスタ

付録

チュートリアル

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