チュートリアル
トリガの使用
設定の変更(シーケンス1:TRANsient)
TRIGger:SEQuence1(または TRIGger:TRANsient)サブシステムを使用すると、電圧と電流の設定をトリガで同期させることができます。出力変化を 電子負荷装置などの外部機器の動作と同期させたい場合に有効です。トリガ設定値を予約するには、 VOLTage:TRIGgered と CURRent:TRIGgered コマンドを使用します。
:VOLTage 12.0 '電圧を12.0 Vに設定
:CURRent 1.5 '電流を1.5Aに設定
:VOLTage:TRIGgered 13.5 '電圧がトリガで13.5 Vになるように設定
:CURRent:TRIGgered 2.5 '電流がトリガで2.5 Aになるように設定
:TRIGger:SEQuence1:SOURce BUS 'トリガソースをBUSに設定
:INITiate:SEQuence1 'シーケンス1のイニシエート
:TRIGger:SEQuence1 'シーケンス1にソフトウェアトリガを与える
TRIGger:SEQuence1:SOURceコマンド はトリガソースを BUS または IMMediate に設定します。 INITiate はTRIGgerサブシステムを IDLE 状態から抜けてトリガ機能を開始(イニシエート)します。トリガソースが IMMediate に設定されている場合には、ただちに電圧/電流が新しい設定値に変更されます。トリガソースが BUS に設定されている場合には、TRIGgerサブシステムは WTG ( Waiting For Trigger )状態になります。
TRIGger:SEQuence1サブシステムがWTG状態の場合には、TRIGger:SEQuence1または *TRG 共通コマンドによってソフトウェアトリガが与えられると、変更動作が実行されます。動作が完了すると、TRIGgerサブシステムは再び IDLE 状態に戻ります。トリガを実行しないで ABORt または同等なコマンドが送信されると、変更動作はキャンセルされてTRIGgerサブシステムは IDLE 状態に戻ります。
TRIGger:SEQuence1コマンドはシーケンス 1 グループに対してのみソフトウェアトリガを与えます。 *TRG コマンド、または IEEE488.1 get ( Group Execute Trigger )コマンドは、トリガ機能が開始(イニシエート)されているシーケンスグループすべてにソフトウェアトリガを与えます。
トリガ使用時の本製品の動作
本製品は設定値の変更をトリガで同期させることができます。
ABOR が送信された場合、INIT:SEQ1はキャンセルになります。VOLT:TRIG設定値は変化しません。
電圧値を20V(VOLT 20)、トリガで変更する電圧値を10V(VOLT:TRIG 10)を設定した場合のレスポンスを下表に示します。
レスポンス | ||
---|---|---|
VOLT? | VOLT:TRIG? | |
各設定直後 | 20 | 10 |
トリガ送信後 | 10 | 10 |
*RST送信後 | 0 | 0 |
トリガ送信前に ABOR 送信 | 20 | 20(キャンセル) |
トリガ送信前に電圧変更VOLT30 送信 | 30 | 30(キャンセル) |