チュートリアル
状態監視
本製品にはIEEE488.2標準レジスタのほかに、SCPIの標準必須レジスタSTATus:OPERationとSTATus:QUEStionableがあります。
レジスタの基礎
すべてのSCPIレジスタはイベント/フィルタを使用した標準アーキテクチャを持っています。CONDition、EVENt、ENABle、さらにオプションのPTRansition とNTRansitionがあります。CONDitionとEVENtは状態表示として動作する読み込み専用のレジスタです。ENABle、PTRansition、NTRansitionはイベントやサマリフィルタとして動作する読み書き可能レジスタです。
STATus:OPERation
OPERationステータスレジスタは、正常動作中に発生するイベントもしくは通知の記録に使われます。
CV出力しているかどうかを確かめるには、STATus:OPERationレジスタのCVビット (bit 8 )を確認します。
:STATus:OPERation? 'CVビットがセットされているかどうかをチェック
STATus:QUEStionable
QUEStionableステータスレジスタは、異常動作の発生時に発生するイベントや通知の記録に使用されます。
保護機能が作動しているかを確かめるには、STATus: QUEStionableレジスタのOVビット (bit 0 )を確認します。
:STATus:QUEStionable? 'OVビットがセットされているかどうかをチェック
PON (Power ON )ビット
イベントステータスレジスタのPON ビット(bit 7)は、本製品が電源投入されたときにはいつでもセットされます。停電や電源ラインの異常を追跡するためにパワーオンSRQ を発生させるときに、次の手順でPONを使用します。
1. *PSC (Power-on Status Clear )を0 (またはOFF )にセットします。
イベントステータスイネーブルレジスタとサービスリクエストイネーブルレジスタ設定のバックアップ機能を有効にする。(*PSC 0)
2. イベントステータスイネーブルレジスタのPONビット(bit 7 )をセットします。
パワーオンイベントの上位レイヤへの伝達を許可。 (*ESE 128)
3. ステータスバイトイネーブルレジスタのESB ビット(bit 5 ) をセットします。
スタンダードイベントによるSRQ発生を許可。(*SRE 32)
*PSC 0;*ESE 128;*SRE 32
RS232C インターフェースを使用する場合には、SRQを発生しないため、PONビットをサービスリクエストに関連付けることはできません。
USBインターフェース、またはLANインターフェースを使用する場合には、SRQ機能自体USBTMCのInterrupt-INエンドポイントによってサポートされていますが、パワーオンイベントの直前にVISA I/OセッションでConnection Lostエラーを発生してしまいます。PONイベントを扱うのは困難といえます。