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波形データ取得機能

波形データ取得機能

電流遮断法によるインピーダンス測定は、電流遮断開始から2 μs間隔で、100 ms間の電圧と電流を測定しています。このときの電圧/電流波形データを読み出すことができます。

電流遮断法を選択して、遮断電流のパルス条件を設定します。 

(例)

IMP:CURR:PULS:WIDT 10E-3   'パルス幅を10.0 msに設定
IMP:CURR:PULS:DEPT:RAT 100   'パルス深さを100 %に設定
IMP:CURR:PULS:TRAN 0.01E-3 'パルス変化時間を0.01 msに設定

INIT:SEQ1:WAVを使用してインピーダンス測定をすると、電流遮断開始から2 μs間隔で100 ms間の電圧測定値と電流測定値を保持します。

INIT:SEQ1:WAV;*OPC   '波形データ付きでインピーダンス測定を開始して、測定完了を待つ
(レスポンスの読み込み)

保持している電圧/電流波形データはTRAC?で取得します。

波形データの送信/記録方法、実際に取得する波形データの開始位置と長さを指定します。

TRAC?で取得できる波形データ数は、最大1024個です。波形データ数が1024を超える場合には、1024個に収まるように波形データ数が圧縮されます。

FORM:BORD NORM   '送信/記録方法をビッグエンディアンに設定
FORM:PAGE:STAR 0 '取得する波形データの開始位置を0 sに設定
FORM:PAGE:LENG 100E-3 '取得する波形データの長さを100 msに設定
TRAC? VOLT '電圧波形データの問い合わせ
TRAC? CURR '電流波形データの問い合わせ

TRAC?のレスポンスは、波形データをバイナリ形式で返します。

TRAC? VOLTのレスポンス例(100 ms間の1024個の電圧波形を取得)

#4の後に続く4桁の数字がその後に続くバイナリデータのバイト数です。ターミネータは<LF>です。

波形データの時間軸情報

取得する波形データ数が、1024個以下の場合には、測定間隔の2 μsが時間軸情報です。

1024個以上の場合には、1024個に収まるように圧縮します。圧縮したときは、取得するデータの長さ/1024が時間軸情報です。

100 ms間の波形データは、100E-3/1024で9.76E-5なので、約97.6 μsになります。従って、97.6 μs間隔の波形データが1024個集まって、100 ms間の波形データになります。

遮断電流方式のパルス条件などのインピーダンス測定条件を変更すると、保持した波形データは破棄されます。

波形データを保持しているときは、電圧/電流の測定はできません。そのため、電圧センシング入力の電圧低下アラームが検出できません。INIT:SEQ1で波形データの保持が解除されます。波形データを取得した後には、波形データの保持を解除して下さい。