チュートリアル
積算電力の測定
最初に電圧レンジと電流レンジを設定します。
電流レンジは試験中の最大負荷電流に合わせて設定します。オートレンジは、積算開始時にはレンジが固定されます。オートレンジを使用しても積算中にレンジを超えるときがあります。
SENSe:VOLTage:RANGe:AUTO ON '電圧レンジをオートレンジに設定
SENSe:CURRent:RANGe 100MA '電流レンジを100mAに設定
比較的小さな電流値(約100 mA以下)を測定する場合にはローパスフィルタを使用します。交流電源から発生するノイズを抑制して、正確な測定ができます。
積算する時間が決まっている場合には、積算時間を設定します。
SENSe:FILTer ON 'ローパスフィルタをオンに設定
INTEGrate:TIMer ON 'INTEG:TIM:COUNコマンドを有効にする
INTEGrate:TIMer:COUNt 1,0,0 '積算時間を1時間に設定
INTEG:TIMをONにしないと、積算時間INTEG:TIM:COUNを設定しても9999時間59分まで積算を続けます。
設定が終わったら積算を開始します。
INTEGrate:STARt ON '積算開始
積算中はSENSeサブシステム、INTEG:TIM、INTEG:TIM:COUNはクエリのみ送信可能になります。積算中に設定するコマンドを送信するとエラー(-221, Settings conflict)が発生します。
MEASure?クエリは、一部の測定条件をデフォルトにするため、積算電流/積算電圧/積算時間は測定できません。積算中にMEASure?クエリを送信するとエラー(-221, Settings conflict)が発生します。
積算値はREADコマンドまたはFETChコマンドで問い合わせます。
READ:CURRent:AC:INTEGrate? '積算電流の問い合わせ
READ:POWer:AC:INTEGrate? '積算電力の問い合わせ
READ:TIMe:INTEGrate? '積算時間の問い合わせ
*RSTデフォルトでは、積算値はクリアされません。
積算時間を設定した場合には、設定した時間が経過したら積算が終了します。
積算時間を設定しなかった場合や、途中で積算を中止したい場合には、INTEG:STARコマンドを使用すると積算が終了します。
INTEGrate:STARt OFF '積算終了
積算を終了しても積算値をクリアしないと、SENSeサブシステム、INTEG:TIM、INTEG:TIM:COUN設定コマンドは無効です。
積算値をクリアするにはINTEG:RESコマンドを使用します。