マルチチャンネル
チュートリアル
設定
マルチチャンネル使用時に、パソコンと通信するPWXシリーズはVMCBマスタ機です。
マルチチャンネルで使用しているPWXシリーズに設定するには、最初にチャンネルを指定する必要があります。
PWXシリーズは、電源投入直後ではチャンネル0が選択されています。
チャンネル指定後に各設定をします。
チャンネル2に設定したPWXシリーズの設定をする場合の例:
:INST:NSEL 2 'チャンネル2を指定
:VOLT 12.0 'チャンネル2の電圧を12.0 Vに設定
:CURR 1.5 'チャンネル2の電流を1.5Aに設定
GLOBalサブシステムを使用すると、すべてのチャンネルを一度に設定(電圧値、電流値、出力オン/オフ)できます。GLOBalサブシステムのコマンド送信後は200 ms以上の待ち時間を設定してください。
:GLOB:VOLT 20 'すべてのチャンネルの電圧を20 Vに設定
:GLOB:CURR 2 'すべてのチャンネルの電流を2 Aに設定
:GLOB:OUTP 1 'すべてのチャンネルの出力オン
:GLOB:OUTPコマンドは、チャンネル間でオン/オフに時差が発生します。->詳しく見る
あらかじめ変更する設定値をPWXシリーズに設定していおいて、トリガで変更タイミングを合わせることができます。INITコマンドとTRIGコマンドはすべてのチャンネルに送信されます。
:INST:NSEL 0 'チャンネル0を指定
:TRIG:TRAN:SOUR BUS 'チャンネル0のトリガソースをBUSに設定
:VOLT:TRIG 10;:CURR:TRIG 10 'チャンネル0がトリガで電圧10 V、電流10 Aになるように設定
:INST:NSEL 1 'チャンネル1を指定
:TRIG:TRAN:SOUR BUS 'チャンネル1のトリガソースをBUSに設定
:VOLT:TRIG 20;:CURR:TRIG 20 'チャンネル1がトリガで電圧20 V、電流20 Aになるように設定
:INIT:TRAN 'イニシエート
:TRIG:TRAN 'ソフトウェアトリガを与える
TRIGをコマンド送信すると、チャンネル0とチャンネル1の設定値が変更されます。
監視状態
STATus:OPERation
OPERationステータスレジスタは、正常動作中に発生するイベントもしくは通知の記録に使われます。
CV出力しているかどうかを確かめるには、OPERation:INSTrument:ISUMmary<n>サブレジスタのCVビット (bit 8 )を確認します。
:STAT:OPER:INST:ISUM2? 'チャンネル2のCVビットがセットされているかどうかをチェック
STATus:QUEStionable
QUEStionableステータスレジスタは、異常動作の発生時に発生するイベントや通知の記録に使用されます。
過電圧保護機能が作動しているかを確かめるには、STATus: QUEStionableレジスタのOVビット (bit 0 )を確認します。
:STAT:QUES? 'OVビットがセットされているかどうかをチェック
bit0が「真」になっていても、まだどのチャンネルで過電圧保護機能が働いているかわかりません。どのチャンネルで異常動作をしているか確認するには、STATus:QUEStionable:INSTrumentサブレジスタを確認します。
:STAT:QUES:INST? 'どのチャンネルで異常動作しているかをチェック
「真」になっているbitのチャンネルが異常動作しています。異常動作しているチャンネルのSTATus:QUEStionable:INSTrument:ISUMmary<n>サブレジスタを確認すると、指定したチャンネルで発生している異常内容がわかります。
:STAT:OPER:INST:ISUM2? 'チャンネル2のOVビットがセットされているかどうかをチェック