交流電源 PCR-LE2シリーズ
応用編
シーケンスとは、あらかじめ保存しておいた出力電圧、周波数、時間などの組み合わせの設定を順番に呼び出して自動運転する動作です。
シーケンスは、ステップという実行単位の集合体です。シーケンスが実行(RUN)されると、指定した開始ステップ番号から順番に1ステップずつ実行されて、指定した最終ステップが終了すると、シーケンスの実行が1回終了したことになります。
ジャンプ機能を使用すると、途中のステップをとばしたり、とばした前後のステップを繰り返し実行したりできます。
最初にステップを設定して次にシーケンスの条件を設定します。
シーケンスが終了したときの本製品は、最後のステップが終了した状態です。シーケンス最後のステップが出力オンで、シーケンス終了後に出力オフにしたい場合には、最後に出力オフのステップを追加する必要があります。
シーケンスに設定できる項目 |
ステップ編集画面 |
AC 電圧 各相のAC電圧値 |
1 |
AC 電圧変化特性 |
1 |
周波数 |
1 |
周波数変化特性 |
1 |
DC 電圧値 各相のDC電圧値 |
3 |
DC 電圧変化特性 |
3 |
出力インピーダンス |
6 |
ステップ実行時間 |
2 |
使用する波形バンク番号 |
2 |
出力オンオフ |
2 |
ステータス出力 |
4 |
トリガ出力 |
4 |
トリガ入力 |
4 |
開始位相角度 |
6 |
終了位相角度 |
6 |
位相急変 |
6 |
U相オフセット |
7 |
U相変化特性 |
7 |
UV位相差 |
7 |
V相変化特性 |
7 |
UW位相差 |
7 |
W相変化特性 |
7 |
周波数や電圧を、設定した時間をかけて直線的に変化(スイープ)させる場合には「ランプオン」に設定します。段状に変化させる場合には「ランプオフ」に設定します。
ステップ0をランプオンに指定した場合には、現在の電圧値や周波数値を起点にして、直線的に変化します。
• 電圧の変化特性
• 周波数の変化特性
• 位相の変化特性
三相出力時は、位相のランプ設定(進相/遅相)ができます。線間電圧を変動させる場合に有効です。
■ 信号出力と一時停止解除
ステータス信号を設定すると、ステップが実行されている間ステータス信号が出力されます。
トリガ信号出力を設定すると、ステップ実行時に信号が数十マイクロ秒出力されます。
トリガ信号入力で一時停止しているシーケンスを再開できます。
ステップは時間で管理しています。
開始位相角を設定すると、ステップが指定した位相角から開始します。
前のステップのステップ時間が経過したあと、開始位相角として設定した位相角になるまでの時間が、位相待ち時間です。位相待ち時間は周波数に依存します。
終了位相角を設定すると、指定した位相になったらステップを終了します。
ステップ時間が経過した後、終了位相角として設定した位相角になるまでの時間が、位相待ち時間です。位相待ち時間は周波数に依存します。
開始位相角を設定しても、終了位相角を設定しても同じ波形を出力できます。
波形を連続して出力する(位相急変しない)場合に、開始位相角と終了位相角の両方を設定すると、1周期ずれる場合があります。混乱をさけるため、開始位相角を設定して、終了位相角を設定しない(FREE)で使用することをお勧めします。
■ 位相待ち時間中の表示と信号出力
位相待ち時間中は、次のステップを表示します。次のステップが始まるまで経過時間は0を表示します。
ステータス信号は、オンに設定されているステップの波形が出力されている間、出力されます。
開始位相角と終了位相角を設定して、位相急変設定をすると、位相が急変します。
位相急変をオンにしてステップ移行をすると、ステップの切り替わりで設定した位相角に切り替えることができます。たとえば、ステップn-1の終了位相角を90°、ステップnの開始位相角を270°に指定して位相急変をオンに設定すると、ステップn-1のステップ時間が経過した後、位相が90 degになったときにステップn(位相角270°)に切り替わります。
■ ジャンプ機能
通常は指定した開始ステップ番号から順番に1ステップずつ実行していきますが、ジャンプ機能を使用すると、途中のステップをとばしたり、ジャンプを繰り返し実行したりできます。
■ シーケンスチュートリアル
付属CD-Rの操作マニュアル:付録には、シーケンス作成の基本、位相角の設定、位相急変、多相運転についてのシーケンスチュートリアルが収録されています。
シンクロ機能を使用している場合には設定できません。
ステップの編集画面は6種類(単相3線出力と三相出力時は7種類)あります。
SEQ(SHIFT+SIM) > EDIT(F5)を押すと、ステップの編集画面になります。
■ 共通項目
設定対象のステップや項目には設定値の周りに枠が表示されます。最初にロータリーノブで設定するステップを指定してから各項目を設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
STEP |
STEP |
設定するステップ(0~599)を指定 |
▼ |
- |
設定するステップを次のステップに変更 |
▲ |
- |
設定するステップを前のステップに変更 |
■ 1 周波数と交流電圧
周波数と交流電圧を設定します。周波数と交流電圧では、ステップの変化特性も設定します。
AC+DCモードのステップの交流電圧値と出力電圧値は、それぞれの設定範囲で設定できます。AC+DC出力電圧のピーク値が本製品の定格出力電圧を超えると、出力電圧波形(ピーク部分)が歪む(クリップする)場合があります。
単相3線出力と三相出力時に、各相の電圧を個別に設定する場合には、AC VOLT(F2)で全相を一括設定してから、ACV V(F4)やACV W(F5)でV相やW相の設定をします。交流電圧変化特性は全相共通です。
項目 |
タイトル |
説明 |
有効モード |
|
FREQ |
Freq |
ステップの周波数値(1.00 Hz~999.9 Hz)の設定 |
AC、 AC+DC |
|
|
RAMP OFF |
周波数変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON |
周波数変化特性をランプオンに設定 |
|||
ACVOLT*1 |
ACVolt AC PhaseVolt*2 |
ステップの交流電圧値(0.0 V~305.0 V)を設定 |
||
|
RAMP OFF |
交流電圧変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON |
交流電圧変化特性をランプオンに設定 |
|||
ACV V*3 |
AC V PhaseVolt |
ステップ(V相)の交流電圧値(0.0 V~305.0 V)を設定 |
AC、 AC+DC |
|
|
RAMP OFF*4 |
交流電圧変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON*4 |
交流電圧変化特性をランプオンに設定 |
|||
ACV W*5 |
AC W PhaseVolt |
ステップ(W相)の交流電圧値(0.0 V~305.0 V)を設定 |
||
|
RAMP OFF*4 |
交流電圧変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON*4 |
交流電圧変化特性をランプオンに設定 |
*1. 単相3線出力時と三相出力時は全相一括設定、相電圧で設定してください。
*2. 単相3線出力時と三相出力時の表示
*3. 単相3線出力時と三相出力時のみ
*4. 全相共通、相ごとに設定できません
*5. 三相出力時のみ
■ 2 実行時間、波形バンク、出力の設定
ステップ実行時間、波形バンク、出力を設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
有効モード |
|
TIME |
HOUR |
Time(HOUR) |
ステップ時間の時間(0 hour~1000 hour)の設定 |
すべて |
MIN |
Time(MIN) |
ステップ時間の分(0 min~59 min)の設定 |
||
SEC |
Time(SEC) |
ステップ時間の秒(0 sec~59 sec)の設定 |
||
100US |
Time(100us) |
ステップ時間のマイクロ秒(0 μs~999900 μs)を単位100μsで設定 |
||
WB NO |
WB No. |
使用する波形バンク番号(0~63)の設定 |
AC、AC+DC |
|
OUTPUT |
OFF |
Output |
出力オフに設定 |
すべて |
ON |
出力オンに設定 |
■ 3 直流電圧
直流電圧を設定します。直流電圧では、ステップの変化特性も設定します。
AC+DCモードのステップの交流電圧値と出力電圧値は、それぞれの設定範囲で設定できます。AC+DC出力電圧のピーク値が本製品の定格出力電圧を超えると、出力電圧波形(ピーク部分)が歪む(クリップする)場合があります。
三相出力時に、各相の電圧を個別に設定する場合には、DCV(F2)で全相を一括設定してから、DCV V(F4)やDCV W(F5)でV相やW相の設定をします。直流電圧変化特性は全相共通です。
項目 |
タイトル |
説明 |
有効モード |
|
DCV*1 |
DCVolt DC PhaseVolt*2 |
ステップの直流電圧値(0.0 V~±431.0 V)の設定 |
DC、 AC+DC |
|
|
RAMP OFF |
直流電圧変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON |
直流電圧変化特性をランプオンに設定 |
|||
DCV V*3 |
DC V PhaseVolt |
ステップ(V相)の直流電圧値(0.0 V~±431.0 V)を設定 |
AC+DC |
|
|
RAMP OFF*4 |
直流電圧値変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON*4 |
直流電圧値変化特性をランプオンに設定 |
|||
DCV W*5 |
DC W PhaseVolt |
ステップ(W相)の直流電圧値(0.0 V~±431.0 V)を設定 |
||
|
RAMP OFF*4 |
直流電圧値変化特性をランプオフに設定 |
||
RAMP ON*4 |
直流電圧値変化特性をランプオンに設定 |
*1. 単相3線出力時はU相の電圧値を設定(V相にはU相の逆極性の値が自動的に出力)。
三相出力時は全相一括設定、相電圧で設定してください。
*2. 単相3線出力時と三相出力時の表示
*3. 三相出力時のみ
*4. 全相共通、相ごとに設定できません
*5. 三相出力時のみ
■ 4 ステータス出力、トリガ出力、トリガ待ち(一時停止)
警告
感電の恐れがあります。BNCコネクタは対接地電圧を63 Vpeak以下で使用してください。
ステータス出力、トリガ出力、トリガ待ちを設定します。
信号の極性はコンフィグで設定します。->ステータス信号
単相3線出力または三相出力時は、U相に出力/入力します。
項目 |
タイトル |
説明 |
|
STAT.OUT |
OFF |
Status Out |
ステータス出力をオフに設定 |
ON |
ステータス出力をオンに設定 |
||
TRIG.OUT |
OFF |
Trig Out |
トリガ出力をオフに設定 |
ON |
トリガ出力をオンに設定 |
||
TRIG.IN*1 |
OFF |
Trig In |
トリガ待ち状態にしない |
ON |
トリガ待ち状態にする(一時停止) |
*1. 同じステップで、トリガ待ち設定と位相急変設定(PHAS.CHG)の両方をONにしないでください。両方をONにするとシーケンスが実行できません。
BNCコネクタは、本製品のINPUT端子台、OUTPUT端子台とは絶縁されています。TRIG、STATの各信号のコモンラインは本製品内部で共有されているので絶縁されていません。
リモートコントロール(LANを除く)のコモンラインと共有されています。デスクトップ型パソコンを使用する場合には、通信信号ラインが接地されるためBNCコネクタも接地電位になります。BNCコネクタに接続する信号ラインが接地に対して電位を持っている場合には、信号ラインに電流が流れて接続機器や本製品の故障の原因になります。
トリガ信号出力と実際の出力の変化にはわずかに(100 µs程度)時間差があります。
トリガ信号は、シーケンス内容を変更した場合にも出力されるときがあります。
信号入力と信号出力のHIGHはほぼ5 V、LOWはほぼ0 Vです。信号入力は、HIGHの場合には端子をオープンに、LOWの場合には端子をショートしても同様に動作します。
• ステータス信号出力(STAT.OUT)
ステータス信号は、そのステップの波形を出力している間だけ出力します。
オンにすると、後面パネルのSEQ STAT OUT端子(BNCコネクタ)から信号が出力されます。
• トリガ信号出力(TRIG.OUT)
トリガ信号はステップ実行時に出力します。
オンにすると、後面パネルのSEQ TRIG OUT端子から数十マイクロ秒間、信号が出力されます。
• トリガ待ち(TRIG.IN)
オンにすると、前のステップ終了後にシーケンスを一時停止してトリガ待ち状態になります。SEQ TRIG IN端子にトリガ信号(パルス幅10 μs以上)を入力すると、一時停止が解除されてステップを実行します。
トリガ待ち時間中は、次のステップを表示します。次のステップが始まるまで経過時間は0を表示します。
■ 5 ジャンプ機能
ステップタイプ、ジャンプ先ステップ、ジャンプ回数を設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
|
TYPE |
NORM |
Step Type |
このステップ実行後は次のステップを実行 |
JUMP |
このステップ実行後は指定したステップを実行 |
||
JUMP STEP |
Jump Step |
ジャンプ先のステップ(0~599)の設定 |
|
JUMP CNT |
Jump Count |
ジャンプ繰り返し回数(1~99999、99999は無限)の設定 |
ジャンプ機能
通常は指定した開始ステップ番号から順番に1ステップずつ実行していきますが、ジャンプ機能を使用すると、途中のステップをとばしたり、ジャンプを繰り返し実行したりできます。
ジャンプ元またはジャンプ先のステップ実行時間が500 msより短い場合には、次に実行されるステップの出力電圧波形のピークがクリップするときがあります。
本製品はリニアアンプの電源電圧(Vcc)を自動で調整しています。ジャンプ元のステップ実行時間が500 msより短いと自動調整できません。出力電圧波形のピークがクリップする場合には、その前に実行するステップの実行時間を500 ms以上にするか、内部Vccを固定にしてください。
• ジャンプ機能を使用しない場合の例
TYPEをNORMに設定するとJUMPとJUMP CNTは無効になります。
ステップ |
TYPE |
JUMP |
JUMP CNT |
1~8 |
NORM |
0 |
1 |
• ジャンプ機能を使用する(ステップをとばす)場合の例
ステップ |
TYPE |
JUMP |
JUMP CNT |
1、2、4~8 |
NORM |
0 |
1 |
3 |
JUMP |
6 |
1 |
• ジャンプ機能を使用する(繰り返す)場合の例
ステップ |
TYPE |
JUMP |
JUMP CNT |
1~5、7、8 |
NORM |
0 |
1 |
6 |
JUMP |
3 |
3 |
■ 6 開始位相角、終了位相角、位相急変設定、出力インピーダンス
開始位相角、終了位相角、位相急変設定、出力インピーダンスを設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
|
S.PHASE |
FREE |
Start Phase |
開始位相角を設定しない |
FIXED |
開始位相角(0 deg~359 deg)の設定 |
||
E.PHASE |
FREE |
End Phase |
終了位相角を設定しない |
FIXED |
終了位相角(0 deg~359 deg)の設定 |
||
PHAS. CHG*1 |
OFF |
Phase Change |
位相急変しない |
ON |
位相急変する |
||
OUT IMP. |
OFF |
Out Z |
出力インピーダンスを設定しない |
ON |
出力インピーダンス(出力抵抗値の百分率:1 %~100 %)の設定 |
*1. 同じステップで、位相急変設定とトリガ待ち設定(TRIG.IN)の両方をONにしないでください。両方をONにするとシーケンスが実行できません。
ー解説ー
位相急変する場合の設定例
最初に、位相急変する1つ前のステップの終了位相角を90 degに設定します。位相急変オフの設定だと下図のように1つ前のステップのステップ時間が終了して90 degになってからステップが切り替わります。
次に、位相急変するステップの開始位相角を270 degに設定します。1つ前のステップのステップ時間が終了して90 degになっても、270 degになるまでステップは切り替わりません。
最後に、位相急変をオンに設定します。1つ前のステップのステップ時間が終了して90 degになったときに次のステップに切り替わります。次のステップは270 degの状態から開始します。
■ 7 単相3線出力または三相出力の位相差設定
U相のオフセット位相角、V相とW相のU相からの位相差を設定します。ステップの変化特性も設定します。
一相または二相のみ位相急変する場合や位相スイープする場合に設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
|||
U PHA.OFFS |
OFF |
U Phase Offset |
U相オフセットを設定しない |
||
ON |
|
U相オフセット(0 deg~359 deg)の設定 |
|||
RAMP |
LEAD |
U相の位相変化特性を進相に設定 |
|||
LAG |
U相の位相変化特性を遅相に設定 |
||||
RAMP OFF |
U相の位相変化特性をランプオフに設定 |
||||
UV PHASE |
OFF |
UV Phase |
U-V位相差を設定しない 前のステップから変化しません |
||
ON |
|
U-V位相差(0 deg~359 deg)の設定 |
|||
RAMP |
LEAD |
V相の位相変化特性を進相に設定 |
|||
LAG |
V相の位相変化特性を遅相に設定 |
||||
RAMP OFF |
V相の位相変化特性をランプオフに設定 |
||||
UW PHASE |
OFF |
UW Phase |
U-W位相差を設定しない 前のステップから変化しません |
||
ON |
|
U-W位相差(0 deg~359 deg)の設定 |
|||
RAMP |
LEAD |
W相の位相変化特性を進相に設定 |
|||
LAG |
W相の位相変化特性を遅相に設定 |
||||
RAMP OFF |
W相の位相変化特性をランプオフに設定 |
U相オフセットの設定について
U相オフセットを設定すると、U相が基準位相からオフセットされます。U-V/U-W位相差設定と実際の位相差にずれが生じます。
混乱を避けるため、位相スイープを使用する場合以外は、U相オフセットをオフで使用することをお勧めします。詳細については、付録 シーケンスチュートリアルの「多相時の位相急変」を参照してください。
ランプ設定について
位相のランプ設定は、進相(LEAD)と遅相(LAG)が選択できます。線間電圧を変動させる場合に有効です。
位相角は、絶対角度を設定してください。
詳細については、付録 シーケンスチュートリアルの「位相スイープ」を参照してください。
すべてのステップに共通な項目を設定します。
■ 開始ステップ番号と終了ステップ番号の設定
シーケンス画面でCOND(F4)を押して開始ステップ番号と終了ステップ番号を設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
START STEP |
Start Step |
開始ステップ番号(0~599)の設定 |
END STEP |
End Step |
終了ステップ番号(0~599)の設定 |
■ 繰り返し回数の設定
シーケンス画面でLOOP(F3)を押してシーケンスの繰り返す回数を設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
LOOP |
Loop |
繰り返し回数(1~99999、99999は無限)の設定 |
■ トリガとステータス出力の極性の設定
CONFIG (SHIFT+OPR MODE) > SIG.I/O(F3)を押して、トリガ入力の極性、トリガ出力の極性、ステータス出力の極性を設定します。ステータス信号の極性の設定は、電源ライン異常シミュレーションと共通です。
項目 |
説明 |
|
TRIG.IN |
NEGA |
トリガ入力を立ち下がりエッジに設定 |
POSI |
トリガ入力を立ち上がりエッジに設定 |
|
TRIG.OUT |
NEGA |
トリガ出力を立ち下がりエッジに設定 |
POSI |
トリガ出力を立ち上がりエッジに設定 |
|
STAT.OUT |
NEGA |
ステータス出力をLOWに設定 |
POSI |
ステータス出力をHIGHに設定 |
ステップとシーケンス条件の設定が終わったら、シーケンスが実行できます。
シーケンス画面でRUN(F1)を押すとシーケンスが実行します。
以下の状態では、シーケンスは実行できません。
• 電圧レンジがLレンジの場合に出力電圧設定範囲を超えるステップがあるとき(Hレンジに切り替えるか、出力電圧をLレンジの範囲内に設定してください。)
• 電流リミット値を超えたときの動作がDISABLE
• コンペンセーション機能でレギュレーションアジャストまたはソフトセンシングを使用している
• 現在の設定がLレンジでステップのACVolt/ DCVoltの設定が範囲外のとき
• 電圧や周波数の設定が、各リミット値の範囲外のとき
• トリガ待ち設定(TRIG.IN)と位相急変設定(PHAS.CHG)の両方にONを設定したステップがあるとき
項目 |
タイトル |
説明 |
STOP |
Sequence |
実行中のシーケンスを停止 |
PAUSE |
実行中のシーケンスを一時停止 |
|
CONTINUE |
一時停止中のシーケンスを再開 |
一時中断中のシーケンスはSEQ TRIG IN端子にトリガ信号を入力しても再開できます。
すべてのステップが終了するとシーケンスが終了になります。シーケンスを終了したときの出力の状態は、最後のステップで設定した状態です。
シーケンスが終了したときに出力をオフにしたい場合には、出力オフの最終ステップを追加する必要があります。
シーケンスの最終ステップでU相をオフセットしている場合(オプション)には、シーケンスを終了してもU相がオフセット(「U PH OFS」アイコン表示)されています。必ず、シーケンス画面で1/2 > U PHASEを押してオフセットを解除してください。解除するとアイコンが消えます。
交流電源 PCR-LE2シリーズ
応用編