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鉛バッテリーのサイクル試験の設定
下記特性の鉛バッテリーでサイクル試験をする場合の例で説明します。
公称電圧 | 12 V |
---|---|
公称容量 | 1 Ah |
充電電圧 | 14.7 V |
放電終止電圧 | 12.01 V |
休止時間 | 1 min. |
試験内容
- 初期特性として、0.5 AのCC放電で電池の初期特性を取得します(シーケンス1)。
- 「1 AのCC-CV充電、1 AのCC放電」を3回繰り返すサイクル試験をします(シーケンス2)。
- 最後に電池を満充電にします(シーケンス3)。
上記試験をするために、Test Condition Editorで下記の設定をします。
シーケンス | シーケンス名 | プロファイル | 繰り返し回数 |
---|---|---|---|
1 | 初期特性 | プロファイル名:0.5C放電 プロファイルタイプ:CC放電 放電電流:0.5 A 放電時間:2:00 終止電圧:12.01 V 休止時間:0:01 |
1回 |
2 | サイクル試験 | プロファイル名:1C充電 プロファイルタイプ:CC-CV充電 充電電流:1 A 充電時間:1:00 充電電圧:14.7 V 休止時間:0:01 |
3回 |
プロファイル名:1C放電 プロファイルタイプ:CC放電 放電電流:1 A 放電時間:1:10 終止電圧:12.01 V 休止時間:0:01 |
|||
3 | 満充電 | プロファイル名:1C充電 プロファイルタイプ:CC-CV充電 充電電流:1 A 充電時間:1:00 充電電圧:14.7 V 休止時間:0:01 |
1回 |
最初にプロファイルテンプレートを作成してから、シーケンスに作成したプロファイルテンプレートを構成します。
プロファイルテンプレートを作成する
最初に試験用のプロファイルテンプレートを3個(初期特性用CC放電、サイクル試験用と満充電用のCC-CV充電、サイクル試験用のCC放電)作成して登録します。サイクル試験用のCC-CV充電と満充電用のCC-CV充電は、設定値が同じため1つのプロファイルを使用できます。
プロファイルテンプレートは、「プロファイルテンプレートの作成と編集」タブで作成します。
最初に初期特性用のCC放電プロファイルを作成します。
- 「新規プロファイルテンプレートタイプ」で「CC放電」を選択して「新規作成」をクリックします。
- 「名称設定」の「プロファイル名」に「0.5C放電」と入力します。
- 下図のとおりに試験条件を設定します。
- 「データベースへ保存」ボタンをクリックしてプロファイルテンプレートを保存します。
- 同様に、CC-CV充電とCC放電のプロファイルテンプレートも作成します。
Profile Editorが表示されます。
プロファイルテンプレートが保存されて、Profile Editorが閉じます。
シーケンスを構成する
プロファイルテンプレートを作成したら、次にシーケンスにプロファイルテンプレートを構成します。シーケンスはプロファイルの集合体です。
シーケンスは「シーケンス」タブで構成します。シーケンスタブは3つのペインで構成されています。
- シーケンスペインの
をクリックしてシーケンス(シーケンス1)を追加します。
- シーケンス名を「初期特性」に変更します。
- シーケンス1を選択して、プロファイルペインの
をクリックします。
- 「0.5C放電」を選択して「シーケンスへ追加」をクリックします。
- 追加するプロファイルは1つなので、「閉じる」をクリックします。
- シーケンス(シーケンス2)を追加してシーケンス名を「サイクル試験」に変更します。
- シーケンス2のリピート(繰り返し回数)を「3」に変更します。
- シーケンス2にプロファイル「1C充電」と「1C放電」を順番に追加します。
- シーケンス(シーケンス3)を追加してシーケンス名を「満充電」に変更します。
- シーケンス3にプロファイル「1C充電」を追加します。
プロファイルテンプレートリスト(プロファイルテンプレートデータベースのリスト)が開きます。
プロファイルペインに選択したプロファイルが追加されます。
プロファイルテンプレートリストが閉じます。シーケンス1の設定が終了しました。続けてシーケンス2とシーケンス3を追加します。
鉛バッテリーのサイクル試験に必要な設定が終了しました。Test Executiveで充放電試験をします。