交流電源 PCR-LEシリーズ

付録


位相角でステップを切り替える

連続した波形で、位相角でステップを切り替える設定を説明します。

ステップは時間で管理しています。開始位相角と終了位相角がFREE(デフォルト)の場合には、ステップ時間が終了した時点で、次のステップが開始されます。位相は連続しています。

59686.jpg 

STEPステップ

0

1

2

3

4

ACVOLT [V]

交流電圧

5.0

5.0

10.0

5.0

10.0

RAMP (ACVOLT)

電圧ランプ

OFF

OFF

OFF

ON

OFF

FREQ [Hz]

周波数

50.0

25.0

25.0

50.0

50.0

TIME [ms]

ステップ時間

100

90

100

100

100

OUTPUT

出力

ON

ON

ON

ON

ON

S.PHASE [deg]

開始位相角

0

FREE

FREE

FREE

FREE

この例では、ステップ1が9で終了しているので、ステップ2は9から開始します。開始位相角を設定して、ステップ2、ステップ3を位相角から、ステップ4を位相角27から開始するように変更してみます。

59711.jpg 

STEPステップ

0

1

2

3

4

ACVOLT [V]

交流電圧

5.0

5.0

10.0

5.0

10.0

RAMP (ACVOLT)

ランプ

OFF

OFF

OFF

ON

OFF

FREQ [Hz]

周波数

50.0

25.0

25.0

50.0

50.0

TIME [ms]

ステップ時間

100

90

100

100

100

S.PHASE [deg]

開始位相角

0

FREE

0

0

270

ステップ1のステップ時間が経過したときのステップ1の位相角は9です。ステップ2の開始位相角がなので、ステップ2はステップ1の位相角がになるまで待ちます。この時間が位相待ち時間です。ステップ1の位相角がになったらステップ2が開始されます。位相待ち時間はスイープしません。

シーケンス全体の経過時間は、開始位相角を設定すると、位相待ち時間の分だけ設定した時間より多くかかります。位相待ち時間は設定した周波数に依存します。

パネル表示は、位相待ち時間の間は次のステップを表示します。

ステータス信号は、STAT.OUTをONに設定したステップの波形が出力されている間、出力されます。

トリガ信号は実際にステップが開始されたときに出力されます。

59748.jpg 

STEPステップ

0

1

2

3

4

FREQ [Hz]

周波数

50.0

25.0

25.0

50.0

50.0

S.PHASE [deg]

開始位相角

0

0

0

0

270

STAT.OUT

ステータス出力

OFF

ON

OFF

ON

OFF

TRIG.OUT

トリガ出力

OFF

OFF

OFF

ON

OFF

開始位相角をFREEで終了位相角を設定しても同じように設定できますが、混乱を避けるため開始位相角を設定して終了位相角はFREEで使用することをお勧めします。

連続した位相の波形を出力する場合には、かならず開始位相角と終了位相角のどちらかを、FREEで使用してください。開始位相角と終了位相角の両方を設定すると、1周期ずれる場合があります。

今回の例では、ステップ1の開始位相角はFREEなので、位相待ち時間が発生していません。計算上では開始位相角にを設定しても位相待ち時間は発生しないはずですが、設定すると場合によって1周期ずれる場合があります。時間と位相角がちょうど合う場合には、FREEで使用することをお勧めしますが、正確に計算どおりの波形を出力したい場合には、前のステップ時間を少し(今回は1 ms)短くする必要があります。

59759.jpg 

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