交流電源 PCR-LEシリーズ
応用編
本製品はリニアアンプ部の損失を最小限に抑えるために、リニアアンプの電源電圧(Vcc)を出力電圧に応じて適正レベルに自動調整しています。Vccを生成しているプリレギュレータ(DC電源)の応答速度はリニアアンプより遅いため、出力電圧を変化させる前(数百ミリ秒)に内部でVcc電圧をセットしています(出力電圧上昇時のみ)。外部通信などで出力電圧設定を頻繁に変化させても実際の出力電圧の変化にタイムラグが生じます。
注意
DCモードで使用時に内部Vccを固定すると、動作範囲が変更されます。動作範囲外で使用すると故障の原因となります。
本製品はVcc電圧を固定できます。機器の効率よりも、出力電圧変化の時間を優先させたい場合に有効です。
出力電圧変化試験の中で、ピーク電圧値に応じたVcc電圧に固定(設定)します。
Vccを固定すると内部(電力)損失が増加するため、出力電圧(継続時間)や負荷の条件、周囲温度条件によって保護機能が作動する場合があります。事前に試験(シミュレーション)をして動作を確認してください。
Vccが固定の場合に、使用最大出力電圧設定値が出力ピーク電圧値より低いときには、故障を防ぐために出力ピーク電圧値に追従して使用最大出力電圧設定値が変更されます。
OTHERS (SHIFT+MEMORY) > 1/3(F6) > VCC(F1)を押して、内部Vccを設定します。
項目 |
タイトル |
説明 |
FIXED |
VCCVolt |
使用最大出力電圧(0 Vpk~431.0 Vpk)の設定 Vcc電圧を固定にする |
AUTO |
VCCVolt |
Vcc電圧を自動追従(Vcc電圧固定解除)にする |
■ DCモードの動作範囲
DCモードで使用時に内部Vccを固定すると、動作範囲が変更されます。動作範囲外で使用しないでください。
下図は、Lレンジで使用最大出力電圧設定値を50 V、100 V、150 V、215.5 Vで固定した場合と、Hレンジで使用最大出力電圧設定値を100 V、200 V、300 V、431 Vで固定した場合の動作範囲です。
動作範囲外Aで使用すると故障の原因となります。
Vccを50 V(Lレンジ)または100 V(Hレンジ)に設定した場合の動作範囲
Vccを100 V(Lレンジ)または200 V(Hレンジ)に設定した場合の動作範囲
Vccを150 V(Lレンジ)または300 V(Hレンジ)に設定した場合の動作範囲
Vccを215.5 V(Lレンジ)または431 V(Hレンジ)に設定した場合の動作範囲
交流電源 PCR-LEシリーズ
応用編