交流電源 PCR-LE2シリーズ
付録
連続した波形で、位相角でステップを切り替える設定を説明します。
ステップは時間で管理しています。開始位相角と終了位相角がFREE(デフォルト)の場合には、ステップ時間が終了した時点で、次のステップが開始されます。位相は連続しています。
STEPステップ |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
ACVOLT [V] 交流電圧 |
5.0 |
5.0 |
10.0 |
5.0 |
10.0 |
RAMP (ACVOLT) 電圧ランプ |
OFF |
OFF |
OFF |
ON |
OFF |
FREQ [Hz] 周波数 |
50.0 |
25.0 |
25.0 |
50.0 |
50.0 |
TIME [ms] ステップ時間 |
100 |
90 |
100 |
100 |
100 |
OUTPUT 出力 |
ON |
ON |
ON |
ON |
ON |
S.PHASE [deg] 開始位相角 |
0 |
FREE |
FREE |
FREE |
FREE |
この例では、ステップ1が90°で終了しているので、ステップ2は90°から開始します。開始位相角を設定して、ステップ2、ステップ3を位相角0°から、ステップ4を位相角270°から開始するように変更してみます。
STEPステップ |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
ACVOLT [V] 交流電圧 |
5.0 |
5.0 |
10.0 |
5.0 |
10.0 |
RAMP (ACVOLT) ランプ |
OFF |
OFF |
OFF |
ON |
OFF |
FREQ [Hz] 周波数 |
50.0 |
25.0 |
25.0 |
50.0 |
50.0 |
TIME [ms] ステップ時間 |
100 |
90 |
100 |
100 |
100 |
S.PHASE [deg] 開始位相角 |
0 |
FREE |
0 |
0 |
270 |
ステップ1のステップ時間が経過したときのステップ1の位相角は90°です。ステップ2の開始位相角が0°なので、ステップ2はステップ1の位相角が0°になるまで待ちます。この時間が位相待ち時間です。ステップ1の位相角が0°になったらステップ2が開始されます。位相待ち時間はスイープしません。
シーケンス全体の経過時間は、開始位相角を設定すると、位相待ち時間の分だけ設定した時間より多くかかります。位相待ち時間は設定した周波数に依存します。
パネル表示は、位相待ち時間の間は次のステップを表示します。
ステータス信号は、STAT.OUTをONに設定したステップの波形が出力されている間、出力されます。
トリガ信号は実際にステップが開始されたときに出力されます。
STEPステップ |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
FREQ [Hz] 周波数 |
50.0 |
25.0 |
25.0 |
50.0 |
50.0 |
S.PHASE [deg] 開始位相角 |
0 |
0 |
0 |
0 |
270 |
STAT.OUT ステータス出力 |
OFF |
ON |
OFF |
ON |
OFF |
TRIG.OUT トリガ出力 |
OFF |
OFF |
OFF |
ON |
OFF |
開始位相角をFREEで終了位相角を設定しても同じように設定できますが、混乱を避けるため開始位相角を設定して終了位相角はFREEで使用することをお勧めします。
連続した位相の波形を出力する場合には、かならず開始位相角と終了位相角のどちらかを、FREEで使用してください。開始位相角と終了位相角の両方を設定すると、1周期ずれる場合があります。
今回の例では、ステップ1の開始位相角はFREEなので、位相待ち時間が発生していません。計算上では開始位相角に0°を設定しても位相待ち時間は発生しないはずですが、設定すると場合によって1周期ずれる場合があります。時間と位相角がちょうど合う場合には、FREEで使用することをお勧めしますが、正確に計算どおりの波形を出力したい場合には、前のステップ時間を少し(今回は1 ms)短くする必要があります。
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