交流電源 PCR-LE2シリーズ

付録


シーケンス作成の基本

シーケンスを利用して、下記の波形を出力する設定を説明します。

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この例で、指定しない項目は、すべてデフォルトの値を使用します。

設定方法

付属CD-Rには、シーケンス動作設定表(xls、xlsx、PDF)があります。設定したい内容を記入した後にシーケンスを設定すると、入力ミスの防止になります。

数値を設定する項目は、ロータリーノブかテンキーで入力します。テンキーで入力する場合には、設定値を入力後ENTを押します。

SEQ(SHIFT+SIM)を押すとシーケンス画面になります。EDIT(F5)を押して、ステップ編集画面にします。

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項目や設定値の周りに枠が表示されているステップが、内容を設定できるステップです。000が選択されています。000が選択されていない場合には、ロータリーノブで000を選択します。ステップは、STEP(F1)を押して、ロータリーノブでも選択できます。

交流電圧を設定します。AC VOLT(F3)を押します。

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ステップ000のACV設定値の周りに枠が表示されます。ロータリーノブで5.0 Vに設定します。

▼を押して、ステップ001の電圧値に枠を移動させます。移動したら、ロータリーノブで10.0 Vに設定します。

交流電圧値のデフォルトは0.0 Vです。ステップ002の電圧値は0.0 Vなので▼を2回押して(ステップ002の設定値が0.0 Vになっていない場合には、0.0 Vに設定してください)ステップ003の電圧値に枠を移動させます。ステップ3では100 msかけて0.0 Vから10.0 Vに電圧値が変化しています。これは電圧のランプ設定がオンになっているからです。ロータリーノブで10.0 Vに設定して、ramp ON(F5)を押します。電圧のランプ表示が 60202.jpg に替わります。

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ステップ4では100 msかけて10.0 Vから0.0 Vに電圧値が変化しています。ステップ4の電圧値を0 V、ランプ設定をオンに設定します。

ステップ6からステップ8、ステップ10とステップ11の電圧値を5.0 Vに設定ます。これで電圧の設定は終了しました。

ESCを押して、1つ前の画面に戻ります。続けてFREQ(F2)を押して周波数を設定します。

周波数のデフォルトは50.0 Hzです。006の周波数値まで▲を押します(ステップ1からステップ5が50.0 Hzになっていない場合には、ステップ1から設定してください)。移動したら、ロータリーノブで40.0 Hzに設定します。

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▼を押して、ステップ007の周波数値に枠を移動させます。移動したら、ロータリーノブで80.0 Hzに設定します。同様にステップ8とステップ9を40 Hzに設定します。設定したら、▼を押して、ステップ010の周波数値に枠を移動させます。

ステップ010では100 msかけて40 Hzから80 Hzに周波数が変化しています。これは周波数のランプ設定がオンになっているからです。ロータリーノブで40 Hzに設定して、ramp ON(F5)を押します。周波数のランプ表示が 60212.jpg に替わります。

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ステップ11では100 msかけて80 Hzから40 Hzに周波数が変化しています。ステップ11の周波数を40 Hz、ランプ設定をオンに設定します。これで周波数の設定は終了しました。

ESCキーを押して、1つ前の画面に戻ります。続けて1/5(F6)を押して、次のステップ編集画面に移動します。

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TIME(F2)を押して、ステップ実行時間を設定します。ステップ000の時間設定まで▲を押します。100US(F6)を押して、テンキーで100 (0:00:00.1000)を入力した後にENTを押します。マイクロ秒の設定分解能は100 µsです。

ステップ実行時間の最小設定時間は100 µsです。ステップ実行時間に0 sを設定しないでください。

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残りのステップ1からステップ11まで、ステップ実行時間100 msを設定します。

ESCを押して、1つ前の画面に戻ります。出力のデフォルトはオンなので変更する必要はありません。オンになっていない場合には、OUTPUT(F5)を押して、出力を設定します。残りの設定値はデフォルトを使用するので、ステップの設定は終了しました。ステップ0からステップ11までの、残りの設定値がデフォルトになっていない場合には、デフォルトにしてください。

そのほかの設定値のデフォルト

項目

PCR-LE2

シーケンス設定画面

DCV(直流電圧値)

0.0 V, RAMP OFF

3/6

TYPE(ジャンプタイプ)

NORM

4/6

JUNP STEP(ジャンプ先ステップ)

0

4/6

JUMP CNT(ジャンプ繰り返し回数)

1

4/6

OUT IMP.(出力インピーダンス)

OFF

5/6

WB NO(波形バンク番号)

0

2/6

STAT.OUT(ステータス出力)

ON

3/6

TRIG.OUT(トリガ出力)

OFF

3/6

TRIG.IN(トリガ入力)

OFF

3/6

S.PHASE(開始位相)

FREE

5/6

E.PHASE(終了位相)

FREE

5/6

PHAS.CHG(位相急変)

OFF

5/6

次にシーケンス条件の設定をします。

シーケンス画面になるまでESCを押します。COND(F4)を押して、開始ステップ番号と終了ステップ番号を設定します。

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開始ステップのデフォルトはステップ0です。START STEPが000になっていない場合には、ロータリーノブで000に設定してください。

▼を押して、END STEPに枠を移動させます。終了ステップは011なので、ロータリーノブで011に設定します。

これでシーケンスの設定が終了しました。シーケンスを実行してみましょう。

ESCを押してシーケンス画面にします。

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RUN(F1)を押すとシーケンスが実行します。下記の状態の場合には、シーケンスを実行できません。

電圧レンジがLレンジの場合に出力電圧設定範囲を超えるステップがあるとき(Hレンジに切り替えるか、出力電圧をLレンジの範囲内に設定してください。)

電流リミット値を超えたときの動作がDISABLE

コンペンセーション機能でレギュレーションアジャストまたはソフトセンシングを使用している

現在の設定がLレンジでステップのACVolt/ DCVoltの設定が範囲外のとき

電圧や周波数の設定が、各リミット値の範囲外のとき

ステップ実行時間表示の最小単位は秒です。1秒以下のステップは実行時間表示に「0:00:00」が表示されます。

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シーケンスチュートリアル(続き)

シーケンス作成の基本(続き)

すべてのステップが終了するとシーケンスが終了になります。シーケンスを終了したときの出力の状態は、最後のステップで設定した状態です。

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シーケンスが終了したときに出力をオフにしたい場合には、出力オフの最終ステップを追加する必要があります。

シーケンスを設定したら、設定内容をUSBメモリーに保存しておくことをお勧めします。

USBメモリーを前面パネルのUSBコネクタに接続して、OTHERS(SHIFT+MEMORY) > 1/2(F6) > FILE(F5) > SAVE(F3) > SEQを押します。エントリーエリアにシーケンスが保存されるファイル名が表示されます。

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SAVE(F4)を押して保存します。File was savedの表示が消えるまでは、USBメモリーは取り外さないでください。

USBメモリーをUSBコネクタから取り外します。

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