交流電源 PCR-LE2シリーズ

付録


アラーム・トラブル

概要

本製品は、次のような保護機能を備えています。保護機能が作動すると、アラーム(ALMxx) またはトラブル(TRBL-xx)が発生して、出力がオフになります。

アラーム

保護機能が作動したことを知らせるときに発生します。ALM CLR(SHIFT+CLR) キーでアラームクリアして、アラーム発生要因を取り除いてください。

トラブル

重大な誤使用、故障の可能性、または損傷を受ける可能性があるときに発生します。POWER スイッチをオフにして、5 秒以上経過した後に再度オ ンにしてください。再び発生する場合には、購入先または当社営業所に修理を依頼してください

78925.jpg 

複数のアラームが発生した場合でも、最初のアラームしか表示されません。ALM CHK(F5) キーを押して、ロータリーノブをまわすと、ほかに発生しているアラームが表示されます。

 

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対処方法

アラーム番号と対処方法

トラブル番号と対処方法

トラブル発生後に再起動したら ALM-08(UNIT FAIL)が表示される場合

アラーム番号と対処方法

アラーム番号

症状および対処方法

ALM-00

OVP

出力過電圧保護が作動

測定電圧がOVP 設定値を超えた状態が約1 秒経過すると作動します。

ALM-01

VccOVP

内部Vcc 過電圧保護が作動

本製品の出力側より設定電圧以上の電圧回生があったか、単相3線出力時または三相出力時に出力線間が短絡したか、本製品の故障が考えられます。作動した原因を取り除いてもアラームになる場合には、本製品の使用を中止して、購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

ALM-02

OHP

ALM-02-1 PFC OHP

ALM-02-2 DCDC OHP

ALM-02-3 THER_1 OHP

ALM-02-4 THERE_2 OHP

過熱保護が作動

内部の温度が異常に高くなっていることが考えられます。電源をオンにしたまま10 分ほど待ってください。

10 分後にもアラームが発生している場合は、電源コードの接続を確認してください。

10 分後にアラームが発生しなくなった場合は、本製品の設置方法に不備またはダストフィルタの目詰まりが考えられます。

不備がない場合には、本製品の使用を中止して、購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

ALM-03

OCP

本製品内部半導体保護が作動

作動後約120 秒間(Busy 状態)は、出力をオンにできません。

OCPの原因を取り除いて再度OUTPUT キー を押すと、OCPが解除されて、出力が オン になります。

ALM-06

OVERLOAD

過負荷保護機能が作動

出力電流が定格値または電流リミット値を超えました。

作動後約120 秒間(Busy 状態)は、出力をオンにできません。

オーバーロードの原因を取り除いて再度OUTPUT キー を押すと、オーバーロードが解除されて、出力が オン になります。

ALM-07

UVP

出力低電圧保護が作動

測定電圧がUVP 設定値未満になった状態が約1 秒経過すると作動します。

ALM-08

UNIT MISSING

ALM-08-1 UNIT MISSING

電力ユニット不足

電力ユニットが取り外されている可能性があります。一部の電力ユニットにアラームが発生している場合には、アラームをクリアして一時的に使用できます。

UNIT FAIL

ALM-08-2 UNIT FAIL

ALM-08-3 DC P.S TRBL

ALM-08-4 AMP FUSE TRIP

ALM-08-5 DCDC FUSE TRIP

ALM-08-6 SUB P.S FAIL

ALM-08-7 FAN ERROR

電力ユニット故障

故障している電力ユニットがあります。

ALM-15

CAL.ALM

校正値異常

ALM-20

MEAS. FAILURE

測定機能異常

測定時間を連続して変更すると、発生する場合があります。

ALM-22

SENSING FAILURE

センシングの配線に誤りがあります。電源をオフにして配線を確認後、再度オンにしてください。

AC INPUT LOW

入力電圧が定格より低くなりました。入力配線に問題があるか、瞬停が発生した可能性があります。電源をオフにして入力配線を確認後、再度オンにしてください。

そのほか

購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

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トラブル番号と対処方法

トラブル番号

症状および対処方法

TRBL-01

DC P.S TRBL

本製品の使用を中止して購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

TRBL-02

FUSE TRIP

TRBL-02-1 FUSE TRIP

TRBL-02-2 DCDC FUSE TRIP

TRBL-02-3 SENSING FUSE TRIP

本製品の使用を中止して、購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

TRBL-03

SUB P.S FAIL

内部回路保護が作動しました。購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

TRBL-19

EXT.SHUTDOWN

外部接点による強制出力オフ信号により、出力停止

TRBL-23

OPTION ERROR

オプションボードの装着が異常

正しく装着してください。装着が正常な場合には、購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

AC INPUT LOW

入力電圧が定格より低くなりました。入力配線に問題があるか、瞬停が発生した可能性があります。電源をオフにして入力配線を確認後、再度オンにしてください。

そのほか

購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

 

アラーム・トラブル(続き)

対処方法(続き)

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トラブル発生後に再起動したら ALM-08(UNIT FAIL)が表示される場合

トラブルが発生した電力ユニットとトラブルが発生していない電力ユニットが混在している状態では、POWER スイッチをオンにしたときに、ALM-08(UNIT FAIL) が発生します。

アラームをクリアしてトラブルが発生していない電力ユニットを一時的に使用(電力低減運転)できます。 出力は制限されます。

ーNoteー

トラブル発生後にALM-08(UNIT FAIL) が表示される場合は、電力ユニットが故障しています。本製品は一時的に使用できますが、購入先または当社営業所に修理を依頼してください。

 

トラブルになった電力ユニットの確認

ALM-08(UNIT FAIL) が表示されている状態で、ALM CHK(F5) キーを押します。

本製品の電力ユニットは3分割構成(3グループ)になっています。出力方法によってグループ名が変わります。

単相出力時のグループ:M、S1、S2

単相3線出力時、三相出力時のグループ:U、V、W(単相3線出力時はWグループは使用しません)

アラーム番号と対象電力ユニットNo. が表示されます。トラブルが発生している電力ユニット数が2 以上の場合には、ロータリーノブをまわすと確認できます。

79793.jpg 

電力ユニット

該当機種

No.

グループの電力ユニット総数

電力ユニット総数

0

--

--

本体全体

1 ~ 2

2

6

PCR6000LE2

1 ~ 3

3

9

PCR9000LE2

1 ~ 4

4

12

PCR12000LE2

1 ~ 6

6

18

PCR18000LE2

1 ~ 9

9

27

PCR27000LE2

すべてのユニットがアラームになっているグループが1つでもある場合には、電力の低減運転はできません。

使用可能な電力および電流の計算式

単相出力

Na:トラブルが発生していない電力ユニット数、Nb: 電力ユニット総数

単相3線出力、三相出力

Na:グループ内のトラブルが発生していない電力ユニット数、Nb: 電力ユニット総数

79766.jpg 

 

例1)PCR6000LE2 で、M/Uグループで1台、S1/Vグループで1台トラブルが発生している場合

単相出力:

使用可能電力= 6000×2÷6 = 2000[W]

使用可能電流= 60×2÷6= 20[A]

単相3線出力、三相出力:

U相使用可能電力= 6000×1÷6 = 1000[W]

U相使用可能電流= 60×1÷6= 10[A]

V相使用可能電力= 6000×1÷6 = 1000[W]

V相使用可能電流= 60×1÷6= 10[A]

W相使用可能電力= 6000×2÷6 = 2000[W]

W相使用可能電流= 60×2÷6= 20[A]

例2)PCR6000LE2 で、M/Uグループで2台トラブルが発生している場合

M/Uグループの電力ユニットがすべてトラブルが発生しているため、電力低減運転はできません。PCR-LE2シリーズは、すべてのユニットがアラームになっているグループが1つでもある場合には、電力の低減運転はできません。

 

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