交流電源 PCR-LE2シリーズ
付録
症状と対処法
本製品を使用中に動作不良と思われたときの対処方法を示します。代表的な症状とその症状に対して考えられるチェック項目を示していますので、該当する項目を探してください。簡単な方法で解決できる場合もあります
該当する項目がありましたら、その項目の対処方法に従ってください。もし、該当する項目がない場合には、工場出荷時設定(イニシャライズ)にすることをお勧めします。対処しても改善されない、または該当する項目がない場合は、当社営業所へお問い合わせください。
POWERスイッチをオンにしても、コントロールパネル表示部が点灯しない
出力電流をとることができない(ALM-06: OVER LOAD 表示)
電流リミット値を超えたときの動作をTRIP DISABLEに設定したのにトリップした
位相がおかしい(「U PH OFS」「UNBAL」アイコン表示)
■ POWERスイッチをオンにしても、コントロールパネル表示部が点灯しない
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
INPUT 端子台に定格電圧が印加されているか 端子台トレーが確実に収納されているか(PCR6000LE2とPCR9000LE2のみ) |
• 入力電源ケーブルの誤接続 • 入力電源ケーブルの断線 |
入力電源ケーブルが損傷していないか、端子接続は確実かどうか確認してください。 |
入力電圧が定格範囲内 か |
入力電圧の異常 |
入力電圧を確認してください。 |
■ コントロールパネルの操作ができない。一部の操作ができない
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
キーロックモードになっている |
キーロック作動中 |
キーロックの解除 |
「RMT」が表示されている |
リモートコントロールで動作しています。 |
LOCAL キーを押してローカル状態(パネル操作)にしてください。 |
ALARM が表示されている |
本製品の内部または外部で異常が発生した |
アラームの種類を確認してください。 |
周辺に強いノイズを発生する機器がある |
ノイズによる誤作動 |
ノイズ源から遠ざけてください。 |
電圧リミット値、周波数リミット値は、設定可能範囲内か |
リミット値の設定が不適切 |
リミット値を正しく設定してください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
周辺に強いノイズを発生する機器がある |
ノイズによる誤作動 |
ノイズ源から遠ざけてください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
出力方法(単相出力、単相3線出力、三相出力)は正しく設定されている |
出力端子台の接続場所が間違っている |
出力配線を正しい端子台に接続してください。 |
出力端子台に正しく接続されている |
出力方法の設定が間違っている |
出力方法を正しく設定してください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
OVER LOAD が表示されている |
内部半導体保護が作動 |
過負荷の可能性があります。負荷を点検してください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
ファンが停止している |
ファンの故障により、過熱保護(ALM-02)が作動 |
本製品の使用をすぐに中止して修理を依頼してください。 |
排気口または吸気口がふさがれている
|
• 過熱保護(ALM-02)が作動 • ダストフィルタの目詰まり |
排気口は壁から20 cm 以上離してください。20 cm 以内には物を置かないでください。ダストフィルタの目詰まりを清掃してください。 |
周囲温度が50°Cを超えている |
過熱保護(ALM-02)が作動 |
周囲温度は50 °C以下の環境で使用してください。高温で発熱する負荷は遠ざけてください。 |
■ 出力電流をとることができない(ALM-06: OVER LOAD 表示)
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
出力電圧レンジが正しく設定されているか |
H レンジになっている |
出力電圧レンジを正しく設定してください。 |
負荷が低力率 |
• 定格電流(力率低減特性)を超えている • コンデンサインプット型整流負荷、非線形負荷等が接続されている |
負荷力率の改善を行ってください。 |
電流リミット値が正しく設定されているか |
電流リミット値の設定が不適切 |
電流リミット値を正しく設定してください。 |
DC モードになっているか |
DC モードとAC+DC モードでは、定格出力電流がAC モードの70 % になる |
過負荷の可能性があります。負荷を点検してください。 |
■ 電流リミット値を超えたときの動作をTRIP DISABLEに設定したのにトリップした
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
ALM-03: OCP が表示されている |
内部半導体保護が作動 |
負荷短絡や極端な過負荷の場合には、内部半導体保護が作動してアラームになる場合があります。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
「S.WAVE」が表示されている |
SD009-PCR-LE の異常終了 |
本製品のPOWER スイッチをオフにしてから、再度オンにしてください。 |
■ 電源ライン異常シミュレーションやシーケンスが実行できない
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
PCR-LEが実行できない状態になっている |
電圧レンジ、リミット値、コンペンセーション機能の設定などが実行できない条件になっている。 |
電源ライン異常シミュレーション実行条件 シーケンスの実行条件 |
■ 位相がおかしい(「U PH OFS」「UNBAL」アイコン表示)
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
U PH OFSアイコンが表示されている |
U相がオフセットされている |
シーケンスでU相をオフセットしたままになっています。SEQ (SHIFT+SIM) > 1/2 > U PHASEを押してオフセットを解除してください、 |
UNBALアイコンが表示されている |
位相差または相電圧がアンバランス設定になっている |
正しい値に設定しなおしてください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
対処の方法 |
負荷線を沿わして配線しているか |
配線のコンダクタンスが大きい |
負荷線を沿わして接続してください。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
10 V(Lレンジ)/20 V(Hレンジ)以下の電圧を設定している |
10 V(Lレンジ)/20 V(Hレンジ)以下の電圧設定では、トリップタイムを4 s以上に設定しても3 sで出力がオフになります。 |
LOADレベルメータのフルスケールバーが点灯し続けている |
本製品内部温度の上昇 繰り返し過負荷になる条件では、出力オフになるまでの時間が短くなる場合があります。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
使用最大出力電圧設定値が出力ピーク電圧値より低い |
使用最大出力電圧設定値が出力ピーク電圧値より低いときには、出力ピーク電圧値に追従して使用最大出力電圧設定値が変更されます |
故障かなと思ったら(トラブルシューティング)(続き)
チェック項目 |
推定できる原因 |
ディスプレイに「Busy」が表示されている |
ALM-03 OCP/ALM-06 OVERLOAD作動後約120秒間は、本製品はBusy状態になって出力をオンにできません。 |
チェック項目 |
推定できる原因 |
過負荷直前で使用している |
内部温度が上昇すると、負荷を軽減してもフルスケールバーだけ薄い赤色で点灯し続ける場合があります。冷却が終了すると、フルスケールバーは消灯します。 |
交流電源 PCR-LE2シリーズ
付録