チュートリアル > 1つのメータファンクションを使用した測定 > 最も柔軟性のある測定手順
1つのメータファンクションを使用した測定
最も柔軟性のある測定手順(INITiate、FETCh)
INITコマンドとFETC[:<meter_fn>]?クエリを使用した測定手順は、「測定の開始」と「データ取得」が分離するので、最も細かい制御ができます。INITは試験の開始を指示します。FETCは完了した測定データを問い合わせます。ソフトウェアトリガを使用して測定開始のタイミングを管理する場合には、INITコマンドとFETC[:<meter_fn>]?クエリを使用する必要があります。
FETC?クエリには、FETC:IMP?、FETC:VOLT?、FETC:CURR?があります。FETC:IMPには更に、FETC:IMP[:MAGN]?、FETC:IMP:RES、FETC:IMP:REAC?、FETC:IMP:PHAS?があります。
例:(KFM2005)
CONF:IMP | 'インピーダンス測定条件をデフォルトに設定 | |
IMP:AVER:COUN 4 |
'積分平均回数を4に設定 | |
IMP:AVER:MOV:COUN 16 | '移動平均回数を16に設定 | |
IMP:CURR:AC 165E-4 | '重畳電流を16.5mAppに設定 | |
IMP:CURR:AC:FREQ 1KHZ | '測定周波数を1kHzに設定 | |
INIT:SEQ1;*OPC? | 'インピーダンス測定を開始して、測定完了を待つ | |
(レスポンスの読み込み) | ||
FETC:IMP? | 'インピーダンスデータ(絶対値)を問い合わせ | |
(レスポンスの読み込み) | ||
FETC:IMP:RES?;REAC?;PHAS? | 'レジスタンス、リアクタンス、位相データを問い合わせ | |
(レスポンスの読み込み) |
INITコマンドと一緒に*OPC?クエリを送信しています。*OPC?クエリを送信すると、待機中の処理(ここではインピーダンスの測定)がすべて完了した時点で、出力キューにASCII文字の1が準備されます。*OPC?のレスポンスを取得した時点で測定処理は完了しています。FETC[:<meter_fn>]?クエリを送信して測定データを取得できます。
*OPC?クエリの替わりに*OPCコマンドを使用して測定完了を検知する方法もあります。INIT:SEQ1;*OPC?以降を下記のように置き換えると、測定が完了した時にサービスリクエストを発生させることができます。
*ESE 1;*SRE 32;*CLS;INIT:SEQ1;*OPC | 'インピーダンス測定を開始して、測定完了を待つ | |
(SRQ発生を待つ) | ||
FETC:IMP? | 'インピーダンスデータ(絶対値)を問い合わせ | |
(レスポンスの読み込み) | ||
FETC:IMP:RES?;REAC?;PHAS? | 'レジスタンス、リアクタンス、位相データを問い合わせ | |
(レスポンスの読み込み) |
*OPCコマンドは待機中の処理がすべて完了した時に標準イベントステータスレジスタのOPCビット(ビット0)を真に設定します。ここでは、*ESEと*SREコマンドがOPCビットが真になったときにサービスリクエスト(SRQ)を発生させるように設定しています。SRQによるイベント処理はGPIBとUSBのみの機能なのでRS232Cでは使用できません。